いつまでも元気だと思わない
いつまでも元気だと思わない
約束してあるから登記はいつでも好きな時にできる?
実家の土地建物を
親から贈与してもらったのだけど、
登記が未だ。
未だされてない。
あのとき、親父は、男に二言はない、と
約束してくれたのだが。
今になってあらたまってこっちから切り出すのも何だか妙な感じだ。
かと言ってのんびり構えているうちにどこか病気になってからでは何かと大変じゃないのか。できれば今のうちにきちんとしといてもらいたい。
でも、
頑固親父の機嫌損ねたらどうしよう。
とお悩みのあなたへ。
人の命は、
数十年先を生きてる親のみならず、
私の命もあなたの命も、
明日はどうなるかわからないものです
一般的には、あまりそう考えると
明日以降の予定が組めないので、
とりあえず明日も来年も3年先も
お互い元気で生きている前提で
世の中ハナシを進めていますが。
多くの場合、親の方が子どもよりも先に
死亡します
これを話題にすると異様にいやがる方が
(親でも子でも)いらっしゃいますが
統計的事実というか、世の習いなので、
事実として直視しましょう。
子どもではないので。
それはそれとして諦めて、
必要なこと、求められていることを
粛々といたしましょう。
特に、
売買と異なり、贈与の場合は、
相手の気分を慮るが故に登記が後回し
というか、手遅れになりかねません。
売買であれば、
不動産を譲渡してもらう代わりに金銭を
差し出すわけですから、いわば双方に
権利があり、義務があるわけです。
しかし、
贈与を受けた場合は、
もらう方は、ただで不動産を手に入れると
いうわけです。これは敢えて
登記してくれ、とはなかなかに言いにくい
ものです。
相手が話題にしてくれないと、敢えて
言い立てるのは何か恥ずかしい気がします
いきなりその話題にもっていくのも
わざとらしくてイヤと感じるかもしれません
親子であっても、配偶者間であっても
兄弟間であっても、たしかに
言いづらい気持ちはわかります。
ですが。
人間は、
老病死からは、逃れられません。
贈与されたのにその登記を
先送りにしていた場合は
このようになります
登記をしないとこうなる(かも)
1 くれた人が認知症になる
司法書士に相談したら、それだと
登記はできないと言われる
成年後見人の選任が必要です
順調にいって3ヶ月位かかります
2 くれた人が重病で字も書けないし、
身動きできなくなる
司法書士に相談したら、登記は無理、
と言われる
成年後見人の選任が必要です
3 くれた人が死亡してしまった
司法書士に相談したら
相続人全員の協力とハンコが必要
と言われる
・口約束のみであったので贈与証書等の書面はなし
・相続人たちに贈与の事実を否定され門前払いされる
弁護士に相談したら、
裁判おこしますか、でも、贈与事実の証拠がないので
たぶん勝てませんよ と言われる
こんな感じです。
こうなる可能性がある、という話です
こうならずに、トントン拍子にうまくいくこともあります
4 くれた人が死亡したが、
・贈与証書等の書面はなし。口約束のみであったが
・相続人はくれた人から事情を聞かされていた
相続人全員の協力が得られる
くれた人(故人)から受贈者への
贈与登記完了★★★★★
では、どうすればよかったのか
このように、いつでもできるから、と
放置しておいた結果、認知症になって
意思の確認が不可能になった。病気になって
身動きとれない身体となった、など。
そうなってから登記の書類をもらうのは
不可能に近いです。
仮に、登記の書類がそろったとしても
意思の確認をすることができません。
司法書士が登記をお引き受けするにあたっては、当事者の意思の確認が義務付けられています
登記義務者として登記されている人が本当に目の前の義務者本人と称する人と同一人物なのか。
そして、この所有者は、この不動産をその相手方に贈与(または売買、など)する意思があるのか。
それらの確認をするだけなのですが。
こうしたことは、
認知症や重度の病気の人相手には
かなり難度の高いことです。
認知症であっても俗にまだら呆けというように、しっかりしている時間もある。という方がいます。
しかし、
今日はハイという回答だったものが、
あしたは、イイエであるかもしれない
としたら、それはもう、どう考えても
意思の確認ができる相手ではありません。
即、登記をする
ハナシがまとまったら、躊躇なく、
その足でというか、そのまま
司法書士事務所へ行きましょう。
積年、放置していた人も、いますぐ、
司法書士事務所へ電話しましょう。
腕に覚えのある方は、そのまま
管轄の法務局へ行きましょう
電話で必要書類をご案内することは簡単です
揃える書類も大したものではありません
ほとんどの場合、市役所に行きさえすれば
一回で用が足ります。
あとがき
いつまでも元気だと思わない、というのは
随分後ろ向きだと言われたことがあります
そうですか?
それどころか、これこそ、
ポジティブの極みだと思っています
現実を直視すること以上に
ポジティブなことはありません。
万物流転
にも関わらず。
明日を信じて、ではまたね。と
千葉県茂原市の司法書士・行政書士です。お客様の、本音のニーズに応えられるような仕事を展開したいと思っています。 ご実家の土地の相続登記が終わってない、ローンを完済しているのにその登記を行っていない、昔、親が買った隣の土地の名義を変えてない、という状況の方は、お気軽にご相談ください。司法書士経験20年超のプロが、問題を解決いたします。お問い合わせは全国対応の片岡えり子事務所までどうぞ。女性スタッフによる丁寧な説明ときめ細やかな対応に定評があります。