起業する!会社をつくりたい

起業する!会社を作りたい(株式会社編)

 

世の中に貢献していくために 個人事業ではなく会社組織としてバリバリやりたい そんな熱い思いで起業をお考えでしょうか

 

それとも より軽やかに さくさくと 事業を拡大していく という目標のために 法人化を決意なさいましたか

 

いずれにしても

 

個人(個人事業)では10のちからで20の結果が得られるとしたら 法人組織にすることによって、 100にも1000にも やり方によっては無尽蔵の結果を出せるはずです

 

素晴らしい選択だと思います

 

そんな方を応援しつつ ご説明しましょう

 

まず 株式会社を設立するには 次のように2つのやり方があるのです

 

発起設立と募集設立

 

基本は同じですが 設立時に株式を募集するかしないか という違いがあるため 他のいくつかのことも違ってきます

 

そのため 募集設立のほうが準備に日数が余分にかかります

 

設立日を決定してから動くのであれば 余裕をもったスケジュール調整が必要となることをお忘れのないよう願います

 

 

さて いずれの設立についても 設立手続きをするのは 発起人からです

 

発起人とは?

 

発起人とは「会社つくろうぜ」と話がまとまったとき 会社設立に向けて責任を持つ人(達)のことです

ただし、株式を必ず1株以上 引き受けなくてはなりません

 

発起人は1人以上何人でも問題ありません

 

だからと言ってあまり多いと、書類を作成する時に不便です

 

設立登記の時は 発起人の署名(記名)押印する書類が多数あるのですが 仮に30人いたら それを30人分作らなければならないということですから大変です

 

多ければいいというものではありません

 

また 設立時に現物出資(お金ではなく車とか不動産 市場価格のある有価証券 機械などを出資する)ができるのは 発起人だけです

 

 

発起設立とは?

 

発起人だけで 設立時の株式を引き受ける設立方法のことです

(設立時の株主が全員発起人 ということ)

 

つまり 株主を募集しないで 発起人だけで 設立時の株式全部を引受けるやり方のことです

 

募集設立とは?

 

株式を発起人以外にも引き受けてもらう つまり 株主を募集して設立するやり方です

 

大きな会社だけでなく 例えば 小規模会社で 夫が一人で発起人となって会社を設立するにあたって 妻にも株式を持ってもらいたい と思ったときは、募集設立となります

 

発起設立 手続きの流れ

 

ここでは まず 発起設立の手続きの流れをご説明しましょう

 

まず、定款をつくりたい

 

定款とは 会社の基本となる大事な決まりを文書にしたもの のことです

 

電子データで作成することもできるようになりました

 

分量としては A4の紙 3枚から4枚ほどで作ることが多いです

 

もっと簡単にすることもできるし(定款に絶対に記載しないとだめ、という項目だけでつくるとか それだけと1枚です)いろいろ規則を厳格に細かく定めることによって 10枚とか20枚くらいにつくることも可能です

 

定款はその会社の基本事項が定められているため 何かを申請などする際には定款写し の添付を求められることが多いのです(金融機関 役所など)

 

その都度20枚もあったとしたら けっこう大変なので そのあたりはどうぞお考えになってください

 

なお、定款の絶対的記載事項は次のとおりです

  1. 目的
  2. 商号
  3. 本店所在地
  4. 設立時の財産の価額
  5. 発起人の氏名住所
  6. 発行可能株式総数など

 

だけです

 

これだけあれば まずは 定款として認められるという必要最小限の定款です

 

ですが これだけだと シンプルイズベストにしても ちょっとさみしいかなと思います

 

枚数の問題というよりは 何かあったときに いちいち株主総会等を開催して決めないといけないため むしろ将来的に面倒なことになりそうな気がします

 

もう少し 書きましょうか

 

 

 

定款には多くの場合 絶対的記載事項だけではなく 次のことも併せて書かれることが多いので まずそれらのことを決めましょう

 

これらは会社を運営していくにあたっても必要な事項です

 

  • 商号(〇〇株式会社 または、株式会社〇〇など。会社の名前のこと)
  • 本店住所(郵便物が届く住所で)
  • 事業目的(不動産業、自動車の輸出入、など 会社が何をするのか)
  • 決算期
  • 資本の額 (最低1円から)
  • 発行可能株式総数
  • 最初に発行する株式の数(発行済株式の数
  • 発起人(会社設立のために責任を負う人で、出資する人) 1人で可
  • 発起人の引き受ける株式数・住所・氏名
  • 役員の氏名   取締役1名以上(代表者は住所も)
    なお、有限会社と異なり、1人でも代表取締役です
  • (監査役はいなくて可)
  • 株式譲渡制限の要否  これがあると上場ができません
    これがあると 定款で 役員任期を10年まで伸長することができます

 

 

定款に定めても一般の人はその会社の定款を見る機会はあまりありません

 

ですが 誰でも手数料を払えば 法務局で登記事項証明書(いわゆる会社謄本)を確認することができます

 

定款記載事項のうち 登記事項証明書に載ってくる登記事項は上記必要事項中の太字の部分だけです

 

実際上の手続きの流れ(当方で受託した場合)

 

(ピンク文字部分は、お客様にしていただく作業です)

 

 

1  上記の必要事項を決めて下さい

2  当方で定款(案)を作成します

3  必要あれば類似商号の調査をします

 

以前とは異なり 同じ住所に同じ商号の会社さえなければ 設立登記はできます

 

ただしそのかわり 不正競争防止法などに注意が必要です

 

ほんの茶目っ気で大手と同じ商号にしてしまうと 会社が大きくなった時に損害賠償請求されます

 

小さいうちは無視されます というか おそらく目につかないと思いますが

 

4  作成した定款(A4サイズで3,4枚位)をメールかファクスでお送りします

 

5  定款の内容を確認してください

 

6  それで間違いや変更がなければ 今度は 公証人に内容をチェックしてもらいます

 

7  会社の実印を作成する場合は発注してください

 

はんこ屋さんで教えてくれると思いますが あまり大きかったり 小さかったり あまり単純だったり(ドット2つとか)あまり複雑だったりするものは法務局で印鑑を登録できません

 

8  市役所か役場で、印鑑証明書を取得します

 

以前にとったものがあったとしても 登記を申請する時点で3ヶ月経過していると使えないので ご注意ください

・取締役 各1通(登記用)

・発起人 各1通(認証用)

(1人で発起人及び取締役を兼ねる場合は、2通必要)

 

9  公証役場からOKが出たら ご連絡をします

 

10 公証役場に電話をして「会社設立のための認証予約」をしてください

 

11 作成した定款3通と 登記用の書類数枚をお渡しします

 

12 発起人本人が認証に行けない時は当方で代行します(費用別途)

 

または他に代理人を立てることも可能です

いずれにしてもその旨の委任状が必要なので事前に教えてください

 

13 定款認証(現金約10万円くらい。現場でお支払いください)
(この時に発起人印鑑証明書1通を持参)

 

14 認証後 発起人の個人口座へ出資金を振り込んでください

(必ず認証後に!!)

 

15 以下のものを当方までご持参ください

 

  • 認証された定款原本
  • 振込をした通帳(こちらで該当箇所をコピーします)または
  • 通帳のコピー(表紙 2枚目 振込したページ)
  • 押印した登記用書類など
  • 登記費用全額
  • 代表者または担当者の方の顔写真付き身分証明書原本

(免許証などを拝見します)

 

16 登記申請します
(約3日ほどで登記完了します)

 

登記書類を法務局に提出した日付が 会社成立の日となります

 

会社成立日は登記簿に記載されるので こだわりたい方も多いです

 

ですが たとえば ご希望日が今年は運悪く土日祝日にあたっていると その日には登記を受け付けてはもらえないので別の日をお選びいただくことになります

 

17 登記完了したら 印鑑カード等(会社の印鑑証明書取得時に使います)をお渡しします

 

これで会社の設立登記手続きは完了です
お疲れ様でした


 

登記が完了するとはどういうこと?

 

登記完了とは 会社の登記簿が法務局のコンピュータに記録として備えられて

 

会社の謄本や 会社の印鑑証明書が 取得できる状態のことです

 

会社の謄本や印鑑証明書があれば 会社の名前で銀行口座が開設できたり 税務署に開業届をしたり 従業員を採用したり いろいろできます

 

つまり 多くの人が「会社」と言ったときに思い浮かべる「会社」が出来上がった というわけですね

 

いよいよこれからです! いっそうのご活躍をお祈りします

 

ご希望の設立日付があれば できるだけご希望にそいたいと思っています

世の中に新しい光を灯すべく起業する方たちの ささやかな一助になれれば幸いです

どうか 日程には余裕をもってご相談ください