調停委員を変えてほしい

調停では、相手の人達との間に
調停委員というワンクッションをおいて

話し合いを重ねて

双方の納得のいく解決策を
(それは100%の満足はできないまでも)
探していくことになります

 

つまりは

申立人と相手方、そしてその間に入る
調停委員、という三つ巴の構図ですが

ここでもしも
調停委員(たち)と、どうも気が合わない
つまり相性が悪いとか気に入らないなど

どうしても、どうしても
苦手な調停委員がいてどうにもならない
ということがあるかもしれません。

しょうがないです。

お互い人間ですから。

 

ですが、単に苦手な人、で済めばよいですが
それが原因で

解決に向けて実りある話し合いができない

この先何度期日を設けても

状況が改善する気配もない

ということであれば
調停委員を変えてもらたい、という思いに
至ることも不思議ではありません

ですが、制度上
調停委員の変更の申出はできません

申立人または相手方から
変更を促す方法はありません

任期切れとか体調悪いなどであれば
当然、他の調停委員と交代になりますが

こちら側からの申出によって変更する道は
ないのです

 

では
どうしたらよいのでしょうか

ひとつ確かなことは
その裁判所で期日を進める限りは
その苦手な調停委員を拒むことはできません

諦めて
気持ちを切り替えることができれば
よいですが(一番簡単です)

そうもいかない場合は
次の手段が考えられます

 

方法1 取り下げる

 

調停を取り下げ、またの機会に
期待するということです

 

取り下げるときに
(本来は言うべきことではないですが)

調停委員が苦手でどうしようもなかった
と伝えておくのが良いです。

そうすれば、もしかして
再度申し立てをすることになったときに
そうした事情を考慮してもらえる可能性が
あります

調停委員は何人もいるはずなので
他の人に担当してもらえばよいだけです

また、再度申し立てるときも
前回の取り下げ時の状況について
そのあたり(調停委員の○○さんの言動が不快で
進行を断念したなど)
を説明しておくと
良いかもしれません

 

ただし、この手が使えるのは
申し立てた側だけです

申し立てられた側(相手方)からは
取り下げることはできません

 

方法2 他の裁判所に申し立てる

 

同じ裁判所に申し立てても
前のように
納得できない扱いを受けるのでは?
同じ調停委員に当たったら最悪では?

と心配なときは

取り下げたあと、事情がゆるせば
他の裁判所を選ぶことができます

 

調停は

相手方(申し立てる側ではない人)の
住所を管轄する家庭裁判所に
申し立てることになっているので

何人か相手方がいればその中から
適当なところ(通いやすい、など)を
選べます

 

方法3 弁護士に依頼する

 

これは、取り下げせずに
調停の途中からでも、使える手です

また、前記の
取り下げて再度申し立てるという方法は
申立側からしかできない手ですが

相手方のできる手段としては
これくらいしかありません

いったん、
弁護士に依頼してしまえば

調停が成立するときまで
調停委員と顔を合わせる必要がありません。

 

すべてを弁護士に任せて
手続を進めてもらうことも可能です

つまり期日に出席しなくても、大丈夫
ということになります

 

弁護士も調停委員と同じく、相性も
ありますが

少なくとも依頼してしまえば
最後まで代理をしてもらうことができます

話の通じない調停委員と
ストレスをためながら何度も
期日を過ごすよりも

弁護士にすべてをお願いしてしまった方が
よいかもしれないです