早い者勝ち、が登記というもの

登記は早い者勝ちです。

先に受付番号を貰った方が早いわけです

書面申請(窓口に提出する・又は郵送する)
の場合もオンラインの場合も
受付番号の若い方が遅い方に
優先します


万が一、二重売買犯罪です!)が
あったとしても、先に登記を申請した方が
優先します

注意 念のためですが、これは
登記を申請しただけではダメで
それがそのまま登記完了することが前提です。

たとえば、何かの不都合があって
先に申請していた登記が却下または
取り下げになったときは
後のものが繰り上がって優先ということになります

 

注意 以上は、登記の先後についてのものであって
法律上の所有権は
先に契約によって所有権を獲得した人にあります。

次に同じ売主から同じ土地の売買をうけた人がいても
その売主は、既に所有権を譲り渡したあとなので
無権利者です。

なのであとに買った人は、
権利のない人から買ったことになるわけで
法律的には所有権を獲得することはできません

 

所有権の移転と登記名義

 

所有権が移るということと
登記名義が変わるということは
同じようですが、同じではありません

所有権は当事者の意思が合致すれば即、
移転します

所有権は代金支払い時に移転する、など
条件がついているときは
その条件が成就したときに
所有権が移転します

一方で
登記名義は、書類をそろえてその旨の
申請をしないと変更できません

 

だからこそ、当事者も司法書士も
可及的速やかに登記をしたいと
思うわけです。

 

登記が出せる状態なのに
司法書士がぼんやりしていて
(他の用事をしていてうっかり忘れる!とか )
その日の登記ができないなど。

まあ実際上は、それだけでは
大した問題ではないのですが、そのために

差押え、仮処分、抵当権などが
されてしまったとしたら、責任は重大です。

そうなったら、とうてい
許されることではありません。

 

また
申請日(登記受付日)にこだわる人が
いるので、その場合申請日が
翌日になったとしたら
(しかも司法書士のうっかりミスで)
激しい𠮟責を覚悟しなければなりません。

 

というわけで、当日申請マストは
言を俟たないところですが
オンライン申請では、ともかく
クリックしさえすればまずは申請は
完了します。クリックするだけです。
(登記が完了するわけではありませんが
この時点で、司法書士は「当日申請」という
プレッシャーからは解放されます)

 

登記申請 いま昔

オンライン申請ができるようになって
どれほど楽になったか、を思うと

平成18年あたりまでの
窓口申請オンリー時代が悪い夢のようです

当時は
その管轄登記所まで実際に足を運び
受付箱に申請書類を投入することが
法律上求められていました

直接郵送することもできません。
あと、遺された手段は
現地付近の別の司法書士に依頼して
復代理人となってもらい、
その方に書類を送付し、
窓口で申請をしてもらうというものでしたが。
・・・時間がかかります。

 

 

その頃の申請にまつわる修羅場の数々。。。。

 

書面申請オンリー時代 その1

電車や車で遠方の登記所に行くときは
どんな突発的な事情によって
受付時間内に到着できなくなるか
非常に不安なものでした。というか、
それについては敢えて
考えないようにしていました

 

電車が遅延したときに
遅延証明書を添付すれば
格別のお計らいを持って時間外でも
受け付けてくれる
、ということは
絶対にあり得ません。(去年の春にはなんと!オンラインシステムの不具合のためこの格別のお計らいがなされましたが)

電車が動かないときに
タクシーに切り替えるといっても
限度があるので

遠方であればその日の登記申請を
諦めざるを得ません。
なにしろ頼りの電車が動かないのだから
どうにもなりません。

クルマで出かけて渋滞に巻き込まれたら
クルマを捨てて、走ってでも、定刻までに
申請書類を窓口に投げ入れる
、という
気概でいましたが、実際問題として
こちらもどうにもなりません。
まさに運を天に任せるしかない、状態です。

私も、渋滞のため、あわや、ということは
何度かあります。

 

もっと早く出発すべき、と思いますが
決済で想定外の事象が勃発して(にも関わらず決済はこのまま敢行したいという当事者・特に銀行の要望がある)
その状況変更によって登記書類は
作り直しを余儀なくされ、その時点で
予定を大幅に遅れた状態で事務所を出発。
そしてそんなときに限って渋滞、
という流れです。ううう。。

 

現在では、オンライン申請ができるのに
(稀に状況がそれを許さないこともあります)
わざわざ書面申請を選択した挙句に
登記が出せない状況を自ら招いたとしたら

司法書士の責任です。

何をそんなにあわてるのか、
翌日に落ちついて登記を出せば良いのでは?
とお思いのあなた!

その日に預かったその日の登記を
当日中に登記申請することが
司法書士にとっては至上命令です。

特に、その登記に
銀行の抵当権設定が含まれていたら
絶対の絶対に
当日申請ははずせません。

つまり、それくらい
登記を迅速に申請して
登記記録に反映させる
ということは重要なことなのです。

 

 

書面申請オンリー時代 その2

 

あとは
他の司法書士に聞いたところでは

権利関係で微妙に争っている案件が
ようやく登記の運びとなって
登記所の窓口受付箱に入れようとした
その瞬間に
さっと他の人が来て
先に入れられてしまった!

というものがあります。

常識的、確率的に考えれば
当該物件についての
先順位の登記が入れられてしまった
というよりは
無関係の別件別物件の登記が先に入っただけ
という見方が正しいわけですが

そのような特殊な事情があるときは

仮差押えを入れられたのではないか
抵当権を入れられたのではないか

などと疑心暗鬼になるものです。

その司法書士も、
仮差押えでも入れられたのでは?!と、
(結局そのようなことはなかったのですが)
登記完了して登記簿確認するまで
生きた心地もしなかったそうです。

わかります。
寸前に何かが入ってしまうというのは
あり得ないわけではないのです。

 

 

私も過去に

当日朝、登記簿の閲覧を済ませ
午前1番早い時間に決済をし
お昼前に
窓口で登記申請したのにもかかわらず

無事に登記の方は完了したものの、なんと
仮差押えが入ってしまったことが
ありました。

ほんの3時間ほどの間の出来事です。

オンライン申請ができるようになる
ずっと前の話ですが

現在でも
登記記録の閲覧と、登記申請の間には
どうしてもいくらかの空白時間が
できてしまうのはやむを得ないことです。

言わば、決済~登記のシステム上
防ぎようのない事故です。

 

そのくらい
登記の順位を確保するというか
一刻も早く登記を申請することは
至上命令なのに

登記はあとで、という一言の不可解性は
際立ちます