取引に仲介は必要か

不動産取引に仲介は必要か

総論

ざっくり言えば
結論は、3つに分かれます

 

  1. いなくてもよい、何とかなる
  2. できればいた方がよい
  3. 絶対に必要 いないと困る

 

つまりは、ケースバイケースなのですが

 

とは言っても
お金や時間に余裕があるのなら
いずれのパターンであっても
仲介さんに入ってもらった方がよいです

そのことのためにある職業ですから。
やっぱり餅は餅屋ということです。

 

稀に
これならいなくてもよかったかもレベルの
(本当に仕事をしない)仲介さんも
いないではないですが、ほとんどの場合は
それなりのことはしてくれるものです。

 

宅建業者でない者が
不動産取引の仲介をすることは
法律上できないはずですが、

いわゆるブローカー的な立場で
資格がないのに仲介をする人も
いないわけではありません
(こうした時は、売買契約書に仲介者として
名前を載せてないことがほとんどです。)

資格がなくても
きちんとした仕事をしてくれる人も
もちろんいます
(逆に、資格があっても満足な働きをしない業者も
いると聞きます)

それでも資格のある業者さんであれば
最低限のことはしてもらえる可能性は
かなり高いと思います。
何しろ、それこそが、仕事なので。

 

仲介業者の仕事

それでもたまに、
お金ばかりかかって何もしてくれなかった
というような不満を
聞かされることがありますが

実際に何もしない業者さんもいますが
(いるようですが)

実は、一見
何もしていないように見えても実は
やることをやっているのが専門家
というものなので
こちらが気が付かないだけで
実は、必要にして充分な仕事を
してくれている可能性は、大です

 

見えない所で働いているのが
プロフェッショナルの
プロフェッショナルたる所以なのです

一般の素人の目からは
何もやっていないように見えても

実は水面下で
難しい専門的な作業を
してくれているわけです

さりげなく、さらっと。

 

さりげなさを身上とする人は
自分の努力が表に出ることを嫌う傾向が
あります

そうすると、非常に心外なことですが

一般人からしたら
「何もしてもらってないのに
お金ばかり払わされた」
という不満に
つながってしまうことがあります。

そもそも仲介さんがいたからこそ
特に問題がなく終了に至ったのかもしれず

そのあたりは
そうかもしれないし、
そうでないかもしれない、としか
言えませんが。

でもしかし、その仲介さんがいなければ
将来とんでもないことになった
可能性があるということを
忘れてはいけません

 

ここで司法書士の場合

自分の仕事のことを考えると
わかるのですが

登記をお引き受けして残金決済立会などは
銀行で40分位です
それにも関わらずそれなりの(!)報酬を
頂戴するわけです。

何度か
「こんな簡単な仕事でいい稼ぎになって
うらやましいですよ」

面と向かって言われたことがありますが

実際に賞味40分で
その稼ぎになるのであれば
素晴らしいことです。ですが
いやいや、そんな美味しいハナシは
ありません

 

当事者の意向をくみ取って
無事に登記を完了させるための
調査や準備にかかる時間と費用。
さらには
専門職を名乗れるようになるまでの
汗と涙の対価の一部が、司法書士報酬に
算入されています

それは、同業者であればだれでも
首肯することですが
なんであれ専門職というものは
そういうものなのかもしれません。

 

ですが実際のところ

あまりにもさらっと仕上げてしまうと
お客様に
「何も仕事をしていないのでは?」
というような心外な印象を持たれてしまうので
「安心してください
ちゃんとやっていますよ」
感を
わざと出すこともあります

権利証の立派な表紙とか
俗にいう、成果物をたくさん
お渡しするなどです。

 

結局は、餅は餅屋である

余裕があるのなら
きちんとした仲介業者に依頼しましょう

登記も、事情が許す限り
司法書士に依頼した方がよいです

 

何かトラブルに襲われない限り
そうした専門職が軽んじられがちな
昨今の風潮がありますが

まあ、実際に小手先の情報収集で
ことが足りることもありますが

木を見て森を見ずを地で行くような
残念な結果に終わることもあります

木を見ることはその気になれば
誰でもできますが

森を観ることは
誰にでもできることではありません